ココファームワイナリー 風のルージュ2019 750ml
ココ・ファーム・ワイナリー【今や日本を代表するワイナリー】
ココ・ファーム・ワイナリーは、知的障害者入所更生施設「こころみ学園」の園生の社会的自立を目的に、それに賛同する父兄の出資によって1980年にスタートしたワイナリーです。
日本のワイン産地というと、山梨県や長野県などが有名ですが、『ココ・ファーム・ワイナリー』は、栃木県の足利市にあります。 ワインの産地とは程遠い場所と思われがちですが、こちらで生産されたワインは、2000年の九州・沖縄サミットでの晩餐会、2008年の北海道洞爺湖サミットでの総理夫人主催の夕食会で使用されるなど、国際的にも高い評価を得ています。
始まりは、昭和33年。 指定障害者支援施設「こころみ学園」の当時中学校の特殊学級教員だった川田昇先生が、学校での勉強だけでは子どもたちが社会へ羽ばたくことができない矛盾を感じ、特別に守られる環境から自立できることを目的として、平均斜度38度の急斜面を開墾し、私財で農場を興しました。 それがこの「こころみ学園」なのです。
何も出来ないと諦めていた子どもたちが、各自の得意の能力を生かし集中力と根気で農作業に夢中になる姿に、川田先生は作業としての農業からぶどう作り・ワイン醸造へと踏み切りました。 売れるワインを造ることが目的ではなく、子どもたちの自立が目的であるために、下草刈りからぶどうの選定・出荷まで、全てが手作業です。 結果的に、開墾以来一度も除草剤を使わず、機械化での大量生産にならず、今で言う「本物の追求」がここにはもともとあったのです。
現在では、カリフォルニアのナパヴァレーで世界中で活躍するワイン醸造家の「ブルース・ガットラブ氏」を醸造責任者として、栃木県足利市ココファームワイナリーの気候風土に合った、ココファームワイナリーにしかできないブドウ栽培、ワイン造りを行っています。
「風のルージュ」はツヴァイゲルト種の葡萄からつくった赤ワインです。意外にも、この赤ワインに使われた葡萄は北海道余市で育ちました。なぜ“意外にも”かといいますと、通常赤ワイン用の葡萄は、熟すのに、たっぷりの日光、暖かさ、時間が必要です。しかし、余市の藤澤農園に育ったツヴァイゲルトは、冷涼な気候にもかかわらず、薫り高くよく熟していたからです。
そこで、藤澤さんの育てたツヴァイゲルトの良さを引き出すために、風吹き渡る山の醸造場で、ていねいに野生酵母で醗酵させ、慎重に樽で熟成させました。そうして生まれたのが、涼やかな風を感じるエレガントなこの赤ワインです。
ちなみに「2006風のルージュ」は2008年北海道洞爺湖サミットの7月8日の夕食会にてお使いいただきました。外務省ホームページのG8サミット事務局のワイン紹介には次のように記されています。
「1970年代、ウイーン郊外の修道院から北海道にツヴァイゲルトの苗がもたらされたが、その苗が徐々に広がって今ではこの品種のワインが北海道を代表する赤ワインとなりつつある。冷涼な気候を反映した若々しく豊かな果実味とフレッシュな酸と程よい渋味が身上のこのワインは、飲み応えも十分。未だ知名度は低いが知られざるツヴァイゲルトの魅力、北海道の赤ワインの可能性を存分に感じさせる」
北海道洞爺湖サミットから12年、北海道に根づいたツヴァイゲルトの魅力をお伝えできれば幸いです。
テイスティングノート
テイスティング・コメント:イチゴジャム、ブルーベリー、ブラッドオレンジなど熟した果実の滑らかな香りにクローブなどのスパイス、鉱物的なニュアンスも加わり複雑、味わいはフレッシュなこまかい酸と同時に上品なタンニン、果梗などからくる旨味も重なりタイトな余韻が長く続いていく。
料理との相性:フルーツトマトのサラダ、つぶ貝のソテー、鰻の骨せんべい、鹿刺し、鳥ときのこのフリカッセ、鴨のロースト オレンジ風味のソース、仔羊の香草パン粉焼き、ピーマンの肉詰め、ホワイトスティルトン、しののめ(今牧場)、あんみつ、岡田のパンヂュウ
- 生産国:日本
- 地域:栃木県
- 度数:11度
- 容量:750ml
- 品種:ツヴァイゲルト 100%
- ヴィンテージ:2019年