第４章となるリリースは、最もハイエステルなラムを仕込むジャマイカの次にヘビーなラムを生産しているイギリス系ラムであるガイアナラムより、1955年を最後に閉鎖されたポートモラント蒸留所の木製単式蒸留器を用いて、ウィットブルグ（アイフルート）蒸留所で蒸留された長期熟成原酒となる25年熟成。

ポートモラント蒸留所は、約300年近くも遡る、1732年に創業したといわれる世界で最も古いラム蒸留所とされている。ラムの背景にある壮絶且つ過酷な歴史を見届けた蒸留器が生み出した古き良きクラシカルなデメラララム。色気を纏った魅力的な1本。

香り：優しいながらも濃厚なエステル香。金柑、りんご、はちみつ、牛革製品、メンソールのたばこ。奥からミネラル、ややメタリックな印象。

味わい：熟したグレープフルーツ、バナナ、パイナップル。パッションフルーツの種、マラスキーノチェリー。バランスに優れており、オイリー且つ複雑。

フィニッシュ：ジャマイカラムと比較するとエステリーな香味はやや大人しいが、25年という時間が育んだ複雑な熟成感や、それによって生み出された紳士的な果実の香味が感じられる。古き良きクラシカルなデメラララムであり、且つ色気を纏った魅力的な１本。