オーナーであるウィームス家はエジンバラ近郊にあるウィームス城の城主で、長きに渡ってワイン商として活動してきました。600年以上続くエジンバラの名家です。ウィームス家は、19世紀にはジョンヘイグが同家の所有地に蒸留所を建てたことから、ウイスキーとの関わりが始まりました。今日においても所有する畑で作られた大麦が多くの蒸留所で使用されています。
インディペンデントボトラーとして正式にスタートしたのは2005年、ウイリアム・ウィームス氏が会社を設立し、シングルカスクを発売したところから始まりました。同社のシングルカスクシリーズのユニークなところは、テイストの特徴を「レモンスモーク」といった商品名(簡単なキャッチコピー)としてラベルに記載しているところです。
今回ご紹介するのは、そんなウィームスのシングルカスクではなく、より広い顧客層をターゲットとしてリリースされたノンエイジのブレンデッドモルト3種類です。「ハイブ」はハチミツのような甘さ、「スパイスキング」はスパイスと潮っぽいライトピート、「ピートチムニー」は香ばしいシャープなピートで、それぞれ味のコンセプト通りに作られました。
香りは海岸に立っているようで、濡れた貝、麻のロープと流木。ヘザーとスモークに焼いた桃とアプリコット、かすかにオレンジの皮。味は暖かいピートのスモークにエスプレッソと黒砂糖。とてもフレッシュで後から新鮮なリンゴ、ナシに焼いたオートミール。フィニッシュは甘くスモーキーでだんだん柔らかくなる。